シャクヤク(Peony, RED and WHITE)中国ではシャクヤクの花は富の象徴であり、古典によく登場する。
赤シャクヤクの根と白シャクヤクの根にはあまり大きな違いはないが、白シャクヤクは強壮剤として一般的に使用されているのが唯一の違いということができる。中国の有名な哲人、孔子(紀元前500年頃)は白シャクヤクから作ったソースを好んだといわれている。古代では一般的に行われていたシャクヤクの根を食品として使用し、食事療法に利用する習慣が中国で再び流行している。白シャクヤクの根のエキスを減量とした果汁飲料、ソフトドリンク(シャオリン・コーラ、ウェストレイク・コーラ)、ワインなどをはじめとする多くの健康食品が出回っているのはご承知のとうりである。
中国では赤、白シャクヤクの根はともにスキンケア化粧品に使用されている。成分が抗菌性、抗炎性、収れん性を持つことから、にきびクリームが代表的な製品である。外用として「よう」などのできものに使用された例は、紀元前1066年から紀元前771年頃に書かれた五十二病方(52の病気の処方箋)に記述があることから、古典的なハーブということができる。この絹巻物は1973年に湖南省で馬王の古墳(紀元前168年)を発掘したときに発見された。この古墳では骸骨の手に握られていた匂い袋も発見され、その中にはモクレンの花のつぼみ、ナツメの種、週国のシナモン、ショウガ、花椒コショウなどが入っていた。
中国の科学者は過去20年間以上にわたる人体及び動物実験から、赤及び白シャクヤクの根が、抗細菌性、抗炎性、免疫調整、鎮痛性、鎮静、抗痙攣性、抗疲労性、抗異変原性、長寿、記憶増進、抗腫瘍性などを含む様々な生物学的活性を持っていることを発見している。また、これらハーブに含まれているモノテルペングリコシド(特にペオニフロリン)が上記の効果に寄与していることも解明している。これら現代の発見はシャクヤクの根の伝統的な特性と用途の幾つかを科学的に支援しているかのように考えられるが、このふたつのハーブが持つすべての特性と用途からすればまだほんの一部しか解明されていないのである。さらに、上記の効果はべて、ハーブに対する典型的な科学的研究手法である成分の個別の研究の成果でしかない。結局は何の証明もしているわけでなく、発見した科学者が何かの手柄として利用しているだけである。

種 別ボタン属(ボタン科)
利用部位(赤シャクヤク)野生シャクヤクの乾燥根
(白シャクヤク)栽培したシャクヤクの乾燥根
表皮を取り除く
効能<赤シャクヤク>
軽度の風邪、鎮痛、抗バクテリア、抗ウィルス性、 抗真菌性、血液の活性化、鬱血の除去、解毒
<白シャクヤク>
軽度の風邪、鎮痛、抗バクテリア、抗ウィルス性、 抗真菌性、血液の栄養補給、月経調整、一般的強壮剤
伝統的用途<赤シャクヤク>
・胸の圧迫感、腹痛、「熱」のある症状、中毒症状虚弱体質、 疲労、冷え性、心臓虚弱、 精神力及び体力消耗(特に病後の回復を促進)、不眠症、食欲不振、男性の性的不能、リューマチ
<白シャクヤク>
・胸の圧迫感、腹痛、めまい、関節硬直、関節の痛み、月経不順、貧血による青ざめた顔、突発性発汗、寝汗