モクレン〈Magnolia〉 モクレンの花のつぼみは、ねこやなぎののつぼみのような外観 を呈しているが、つぶすと強いユーカリの香りを放つ。モクレンのつぼみは、中華街のハーブ店であればどこでもおいてある はずである。私が知るかぎりにおいて鼻づまりを抑えるのに最も効果のあるハーブである。
 私がミシガン州アンアーバーで大学3年生を迎えたとき、花粉症にかかり、それ以来毎年春と秋にひどい花粉症に悩まされていた。 私はあらゆる売薬や医師の処方箋に基づく薬を飲んでみたが、ある薬は効き、ある薬は全く効かなかった。効果のある 薬は眠気を誘うため、薬を飲んでも飲まなくてもみじめな生活を送ることになったのである。後年。私は中国のハーブ薬への興味が 再燃したとき、モクレンの花に出会い、それを飲んでみることにした。私の症状はひどく、夜は完全に鼻がつまり、口だけで 呼吸するしかなかった。症状がここまでひどくなった時、もはや鼻づまりを抑える現代薬は全く効かなくなっていた。
モクレン茶をつくるには、手のひら一杯ほどのつぼみ(8~10個)を砕いて、沸騰したお湯に浸し、ふたをして5分ほど待つ。 つぼみをこしてから、飲めばよい。味は良くない。これを好んで飲むのはコアラくらいなものだろう。私は寝る前に 1杯飲めば、一晩中楽になった。驚いたことに、春と秋の間にこれを続けると(朝と晩に飲んでいたと記憶している)、症状が非常に 軽くなり、現代薬を必要としなくなるまでになった。これはずいぶん昔のことである。現代ではごくたまにモクレンや茶 を飲むだけだ。意地悪な人は、私の場合症状が軽くなりかけたときに、モクレンを使い始めたのだとち言うだろう。そうかも知れな いし、そうでないかも知れない。実は私自身も、中国の専門誌から鼻炎に対する驚くべき治療例のレポートを読んだ とき最初は懐疑的だった。しかし、モクレンの使用に関する歴史、様々な効果に関する現代の研究結果を読めば読むほど、モクレン つぼみが持つ効果を確信するに至ったのである。
モクレンの花が「鼻腔を洗浄する」文書記録は3000年前にさかのぼることができる。近代になって研究期間がモクレンの花に含 まれる各種の有効成分(ネオリグナン、リグナン、アルカロイド、精油、フラボノイドなど)を発見しているが、科学者 たちは未だどの成分が花の充血を抑えているかを特定できていない。しかし、かつての花粉症患者であり、また現在も時々症状がで るものとして私は言いたい。「そのようなことはどうでもよい。」私はそれが非常にまずいお茶であっても、必要なときに 効果をあてに出来るだけで十分である。本書を目にする科学者の方々に、有効成分は単に精油だけでないことを申しあげておきたい。
 モクレンの花は抗炎性を有することから、モクレンの花の抽出物は、化粧品の特定の成分が原因となって発生する刺激や炎症を抑え るために使用されている。

種 別モクレン属(モクレン科)
利用部位つぼみ
効能鼻腔洗浄、抗アレルギー、抗ヒスタミン、
抗菌(細菌、バクテリア、ウィルス)
筋肉の刺激及び弛緩、局所麻酔
伝統的用途〔内用〕鼻づまり、一般的な風邪及びそれに伴う頭痛、鼻水
〔外用〕鼻づまり、歯痛、顔のシミ
近代の用途アレルギー性鼻炎(干し草アレルギー、花粉症)
慢性鼻炎、鼻傍動脈洞炎