くず(葛根)〈kudzu〉中国で、くずに関する最古の記録は 紀元前5世紀にさかのぼる。また薬剤としての用途に関しては2000年前の記録がある。くずという植物は 実に利用範囲が多岐に亘っており、重宝である。根からはクズ粉デンプンに類似したデンプンを生じ、アジアでも 特に中国や日本では食品、薬品としてひろく利用されている。根もスープの材料に使ったり、根そのものを食べたり、 他のハーブと調合して様々な症状に対処したりすることがある。地表に出ている部分は蛋白質その他の栄養素が豊富なため 動物の飼料として利用することも出来る。つるの部分に含まれている繊維は布地を作る際に使用されている。
 合衆国では100年程前にアジアから伝えられ、現在では特に南東部で「くずつる」が繁殖している。この地域 では電柱や廃墟、放置された車などにからみついているため、厄介者扱いにされている。政府はこの、くずを 人間や動物が薬や工業繊維として利用する天然資源としての有効利用の道を検討するのではなく。絶滅運動に 資金援助を行っている。私が子供の頃は、くずをスープにしたものがよく夕食のテーブルにのったものである。 祖母などは我が家によくきくむ「熱い空気」(暖房スチーム)と呼んだものである。広東地方の医療では、「熱い空気」 または単に「熱い」状態を、以下の症状に使う:頭が重く感じる頭痛、口の渇き、口中の苦味、口臭、口の潰瘍、 口内炎、歯茎の腫れ、喉の乾燥、不快感、目の充血、排尿時の痛みなど。現在ではこれらの「熱い」状態は、ウイルス またはバクテリア感染症に置き換えるとよいだろう。同様の効果をもつ食品には、リョウトク(インドネシア原産マメ科)、 菊、オランダがらしなどがある。「くず」の根と花は二日酔いを抑える薬としても利用されている。

種 別クズ属(マメ科)
利用部位根塊茎
効能発汗作用、解熱。体液分泌促進、
はしかの発疹促進、解毒、下痢止め、渇きを癒やす
伝統的用途風邪、インフルエンザ及び付随する発熱及び頭痛、
斜首、首痛、下痢、はしか、渇き、酒酔い
近代の用途〔内用〕高血圧症、狭心症、偏頭痛、糖尿病
鼻動脈洞炎、じん麻疹、乾癬、かゆみ
〔外用〕外傷