甘草〈Licorice root〉甘草は世界で最も広く使われているハーブであろう。水溶抽出された甘草は西洋諸国では食品 (特に甘草飴)とタバコの香料として使われている。多くの漢方処方では甘草を、主成分となるハーブの優れた効果を引き出 したり、好ましくない効果を緩和する補助剤として使用している。中国の医療書に約10万の調合法が紹介されている事実を考えると (実は数ある医療書のうち、1冊の医療書に6万4千の調合法が記されている)、文献に残されていない調合法がさらに10万以上存在 していることも考え併せると、世界人口のうち10億以上の人々がそれらを使ってきたことになる。こうした事実から中国だけでもどれ ほど多くの甘草が使われているか想像してみていただきたい。甘草の最も広く知られている用法に、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の 特効薬がある。しかしながら、長期に渡って使用すると、カリウムの減少、ナトリウムの停留、流体停留、高血圧といった副作用が表 れる。ごく最近まで甘草の有効成分はグリチルリチンと考えられていた。グリチルリチンは上記の副作用の原因ともなる。しかし ながら、甘草の中でグリチルリチンだけが有効成分でないことが明らかになってきた。グリチルリチンを除去してた甘草抽出 エキスは、なお潰瘍の治療に効果があり、さらに甘草全体から有毒副作用が消えうせたのである。日本と中国の科学者は、グリチ ルリチンを除去した甘草の有効成分をフラボノイドであると断定した。中国科学院の科学者はフラボノイドが非常に強い抗酸化作 用を有していることを発見している。遊離酸素基除去作用を測定する実験の結果、重量計算でフラボノイドの割合1は、ビタミンEの 割合100が除去する遊離酸素基の2倍の遊離酸素基を除去することが発見された。この実験だけを根拠に置くと、甘草は最強の抗 酸化剤と言える。甘草は中東から中国に自生し他の植物にうまく調和することから「古老の政治家」と呼ばれています。果実には 腺毛がなく、根からの抽出液が薬用や甘味づけに利用されている。多年草の草木で十種類位ある。

種 別甘草属(マメ科)
利用部位根及び根茎
効能鎮痛、解毒、鎮咳、暖下剤抗酸化、抗アレルギー、抗炎症、肝炎、エイズ
伝統的用途胃又は十二指腸潰瘍、喉の痛み、気管支障害、食中毒、腹痛、不眠症、ただれ、潰瘍